災害デマを見抜き、未来を守れ!AIとマイクラで挑む「ゼロ秒防災」

川崎市危機管理本部からのご依頼を受け「令和8年こども防災塾」を開催しました。

テーマは「マインクラフトとAIで学ぼう!災害シミュレーション」です。

この講座に込めた最大の目的は、子どもたちに「大人に助けられるのを待つのではなく、発災ゼロ秒から主体的に行動し、自分たちが地域を守る」という強い当事者意識を持ってもらうことにありました。

1. マイクラの世界で直面した「震度7」の現実

 講座の冒頭(Session 1)、子どもたちは見慣れた川崎の街並みを模したマインクラフトの世界で、震度7の大地震を体験しました。 たった数十秒の揺れによって、建物が崩れ、道路がふさがり、電気や水道、通信といったライフラインが寸断される状況を体験しました。

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 グループワークでは、「外にいて帰れなくなったらどこに集まるか」「家の中の安全なスペースはどこか」を真剣に話し合いました。画面の中の非日常ではなく、「自分たちの街で起きること」として、命を守るための初動をシミュレーションしました。

2. 新たな脅威「AI×災害デマ」に立ち向かう情報リテラシー

今回の新しい試みとして取り入れたのが、Session 2の「AIを用いた災害デマの拡散再現」です。 停電続く暗闇のマイクラ画面に、スマホを模したチャット欄が流れ込みます。

「川崎駅周辺で大規模火災が発生、駅全体が燃えている!」

「多摩川の丸子橋あたりに巨大生物が出没した」

「麻生区で巨大な土砂崩れが発生し、家が何軒も流された!」

これらはすべて、極限状態での情報パニックを疑似体験するためにAIが生成した巧妙なデマです。 

能登半島地震やトルコ・シリア地震、海外のハリケーン被害など、現実世界でもSNS上のフェイクニュースや善意のデマが救助活動を妨げた事例を学びながら、「なぜデマは広がってしまうのか」「人はなぜ不安になると誤った情報を信じてしまうのか」を子どもたち自身が考えました。

そして、「かわさき防災アプリ」やハザードマップなど、複数の確かな手段を組み合わせて情報を得る「情報リテラシー」の重要性を習得しました。

3. 「在宅避難」という選択肢と、命を守る備え

Session 3では、災害を生き抜いたその先の生活、「在宅避難」に焦点を当てました。 避難所での過酷な生活リスクを知ると同時に、自宅が無事であれば住み慣れた環境で身を守るための「最強に安全な基地づくり」をクイズ形式で学びました。

真剣なまなざしで議論し、自分事として未来の危機に向き合う川崎市の子どもたちの姿は、本当に頼もしいものでした。

しかし、その開催のわずか2日後――。 令和8年熊本大震災が発生しました。

被災された方々に心よりお見舞いを申し上げますとともに、被害の現実に直面し、胸が締め付けられる思いです。

地震の恐ろしさを再確認し「もっと子どもたちの本質や深淵に迫る、真の防災ワークショップができないものか」を自問自答しています。子ども達が、大人に守られる存在から、自ら考え、地域を守る「ゼロ秒防災」の担い手になれるように、立ち止まることなく、これからも子どもたちと共に考え、歩み続けていきたいと思います。